5、バクテリアを増やすのだ!
 そんな大事な濾過バクテリアですが、飼育者側では大したことはできませんから、最初のうちは「濾過バクテリアってのは大事なモノらしいぞ~」 と頭の片隅にでも置いておけば充分かと思います。

  最初の頃にやれることと言えば、濾材を洗う時に優しく洗う、 といったことぐらいでしょう。濾過器のマットにはバクテリアがよく繁殖しますから、水道水でゴシゴシ洗ったりせず(バクテリアも水質・水温の急変に弱いそ うです)、水槽の水をバケツなどにとって、そこで洗うようにします。軽く揉み洗いすれば糞などは取れますから、それで充分です。それで取れない黒ずみはバ クテリアですから、「わーいバクテリアが増えてきたね~」と喜んでみましょう。

  もう1つ水槽を立ち上げる時などは、濾材や水を 古い水槽から流用することで、新規水槽にバクテリアをはやく定着させるという方法もありますので、今後水槽を増設する際には試してみることをお勧めします。
  又、「水作りに」と称してバクテリア入りの商品(液体のものなど)がありますが、そのテの商品については効果に疑問を持つ人も多いです。興味のある方は 調べてみた上で、必要と思えば試してみてもよいかもしれません。

  濾過バクテリアは「急激な水質悪化を緩和してくれるもの」ですが、目に見えないですし、よくわからないという場合は気にしすぎてもしょうがない、って部 分もあります。興味がある人は 好きなだけ調べてみると楽しいですが、濾過バクテリアを重要視しすぎて 魚を軽視することのないように気をつけたいところです。

  確かに濾過バクテリアの存在は重要ですが、バクテリアを死なせるようなことをしない限り、魚の糞尿などを餌として 自然と繁殖するもののようですから、私は 「どうせ勝手に増えるものだし?」と 気楽に考えています(軽視するのではなく)。

追記:よく、魚を飼いはじめる前に 水槽をしばらく空回しする(魚を入れずに1週間ほど放置する)ことを奨める飼育書がありますが、個人的には「水槽の白濁が納まってから魚を入れる」とするのが良い気がします。
  その白濁は、複数のバクテリア同士が争ってる状態なのだそうで、環境に合わせてバクテリアが落ち着くと、水が透明になります。それが まあ、3日~1週間かかるよ、ということのようなのですが。
  尚、設置からしばらく経ってる水槽でも、安定しきっていなければ、飼育魚を増やしたり、水換えなど 環境の変化で白濁することがあります。それも同様に バクテリアの闘争が静まれば透明になりますので、余計な薬品などは入れない方が良いように思います。 

1 水合わせをするのだ!
2 水質悪化を防ぐのだ!
3 水換えをするのだ!
4 濾過バクテリアって何だ?
5 バクテリアを増やすのだ!
6 水草を植えてみるのだ!

7 魚を選んでみるのだ!
8 病気は早期治療するのだ!
9 水槽をよく観察するのだ!

熱帯魚飼育入門